映像制作工房LACは、障害のある方が「動画編集で働く」ことを実現するサービスです。就労支援事業所向けに月額制で提供しており、利用者の方が動画編集スキルを学び、実際の案件で経験を積み、最終的に映像制作の仕事につなげるまでを一貫してサポートしています。
LAC-LMSという専用の学習管理システムでは、動画で学んで、課題を提出し、スキル認定を受けて、実案件にチャレンジする、という実践的な流れでスキルを身につけていただいています。
これまで、困難を抱えている方がいても気づくのが遅れてしまうケースがありました。
言語化が得意でない方の場合、面談で「最近どうですか?」と尋ねても「大丈夫です」と答えられ、実際には辛い状態が続いていたことが後からわかる、ということもありました。気づいたときには活動をやめてしまっていた、というケースもあります。
面談でも、具体的なデータがないまま抽象的な質問から始めざるを得ず、的確なアドバイスをする材料が不足していました。フォロー講座を実施しても、原因がどこにあったのかをデータで追えず、同じ状況が繰り返されることもありました。こうした課題を解決するために日報機能を開発しました。
毎日の体調、メンタル状態、活動時間、疲労度を記録し、グラフで可視化します。
システムは疲労蓄積やメンタル低下を自動的に検知して通知を出すため、早期に相談につなげられます。
支援する側は、担当者の日々の状態を数値とグラフで把握できます。面談前に開けば、「先週は調子が良かったが、ここ3日間は気分が下がっている」「活動時間が急に減っている」といった具体的な事実がわかります。「最近どうですか?」という抽象的な質問から始めていた面談が、「先週と比べて疲労度が上がっているようですが、何かありましたか?」という具体的な問いかけから始められます。
定期的にチェックすることで、問題の兆候を早く見つけられます。気分が連続して下がっている、活動時間が急減しているといった変化に気づいたら、すぐにフォローできます。
この初動の早さが、問題を大きくしないために重要です。
また、タスク完了や日報提出などを時系列で確認できるタイムライン機能も実装しました。朝の業務開始時にタイムラインを見て、昨日活発に活動していた方に「昨日はタスクをたくさん進めましたね」と声をかける。数日間活動が止まっている方には状況確認の連絡を入れる。こうした日々のフォローを、データに基づいて行えます。
入力ミスの修正や、面談で決めた月次目標を追記したり、フォローアップの内容を補足メモとして残したりもできます。
編集履歴が記録されるため、複数の支援者がいる場合でも情報共有がスムーズです。
学習する方にとっては、自分の状態を客観的に把握でき、体調管理や自己理解を深める習慣が身につきます。この習慣は、長期的な就労定着にも繋がります。
困難を抱えている中で言語化が難しい場合でも、システムが異変を検知して通知するため、助けを求めやすくなります。
支援する側にとっては、具体的な事実をもとに面談を始められるため、早期介入が可能になります。データに基づいた具体的な声かけとフォローができ、情報共有がスムーズになることで、支援の質が均一化します。
事業所にとっては、蓄積されたデータから離脱パターンを分析でき、再発防止策を立てやすくなります。定着率の向上が期待でき、エビデンスに基づいて支援方法を改善できるため、事業所全体のノウハウとして蓄積されます。
今回の日報機能追加は、現場の声に基づく継続的改善の一環です。データが蓄積されることで、個別支援の質が高まるだけでなく、事業所全体の支援ノウハウとして資産化されます。データに基づく支援は、スタッフの経験に依存しない、再現性の高い支援体制の構築を可能にします。
映像制作工房LACは今後も進化を続け、「動画編集で働く」という目標の実現をさらに強力にサポートしてまいります。

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