発達障害と診断を受けたら、手帳も取ったほうが良いのか?

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柳澤さん

株式会社8ユニット代表取締役 就労継続支援B型事業所「未来図校静岡キャンパス」を運営。障害に特化した400名以上とのカウンセリング歴により、5年後の社会的自立を目指す支援を実施。

ミネストローネ

静岡の映像制作会社 合同会社RP代表。発達障害・精神障害のロールモデルを探す「今こそ動画だ!」を運営。Adobe認定プロフェッショナル(Premiere Pro) 発達障害(ADHD,ASD)当事者。

障害者手帳の種類・金銭的メリットについてはこちら
◆ 記事掲載前 ◆

手帳取得への抵抗感

障害者手帳の取得について、当事者やその家族にはさまざまな抵抗感が存在します。
特に、保護者が障害者手帳の取得に抵抗を感じるケースは多いです。親自身が子供の障害を受け入れることが難しく、手帳を持つこと自体をためらうことがあります。

実際、私も手帳取得について両親に相談していません。
もし相談していたら、両親からは懸念を示されただろうなという思いもあります。

手帳を取った方がいいのか?

「障害者手帳を取るべきかどうか」という悩みは、当事者や家族にとって大きな問題です。

個人的には、診断を受けた段階で手帳が交付される状態なのであれば手帳を取得することをおすすめしたいです。
手帳を取得することによって、金銭的なメリットや精神的な安定感を得ることができるからです。
また、自身の状況を簡潔に説明するために「手帳が交付されている」ということが手っ取り早いため取得したという側面もあります。

しかし、手帳を取ることには精神的な抵抗感もあります。手帳を持つことで「障害者」という確定したラベルをつけられることで、心の動揺や社会的な不安を感じる人も多くいます。
手帳を取るかどうかは個人の選択ではあります。しかし、仮に手帳を取得したとしても、それを見せるか否かは自分で決めることができるため、人生の選択肢が一つ増えるだけだとも言えます。

手帳を取るメリットとは?

手帳を取得することには、多くのメリットがあります。具体的には、金銭的な補助や支援サービスを受けることができる点が挙げられます。
また、手帳を持つことで自分自身や家族が障害を受け入れ、自己理解を深める助けとなる場合もあります。
例えば、子供が障害を持っていることが明らかになった場合、その障害が手帳によって証明されることで、親としてもより深い理解を得ることができるのです。

当事者や支援者のインタビューを続ける中で、理解して受容することが何よりも難しいと感じています。
障害者であることを証明する手帳という物体が、まるで自分そのものを規定しているように感じてしまうこともあると思います。

手帳取得に対する不安と対策

手帳を取ることに抵抗がある理由の一つに、「障害者」というラベルを持つことで社会的な不利益を被ることへの不安があります。
しかし、手帳を取得したとしても、絶対に他人に見せないといけないという法律はありません。物理的に手元に持っておくだけで、見せたくない場合には他人に知られることはありません。
手帳を持つことで行政サービスにアクセスするための手段が増え、自分の生活により多くの選択肢がもたらされる可能性も考慮にいれる必要があります。

つまり、手帳を取得したとしても、障害者としての配慮やサービスを受けるかどうかは自分でコントロールができるということです。障害者としての自分はあくまでも自分の中の一部分であると考えれば、手帳のメリットを受けてもいいかなと思えるのではないでしょうか。

まとめ

障害者手帳の取得については、各家庭や個人の状況に応じて検討する必要があります。

手帳を持つことで得られるメリットと、その取得に伴う精神的な負担や社会的なラベルの問題を天秤にかけ、自分にとって最適な選択をすることが重要です。
迷っている方には、取得することを一度考えてみることをおすすめします。手帳の取得が、より良い生活のための一歩となるかもしれません。

手帳が不要である理由には「持っていても受けるメリットがないので持たない」「持つことによるデメリットが多いと考えているので持たない」という2つがあると思います。
もちろんその理由を否定するつもりはありませんが、今一度冷静になってメリットとデメリットを比較することをおすすめします。

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